がんばれ新人ナース

つくり笑顔は相手とのバリアでもあります

看護は、患者さんと感情を介してかかわっていきます。こういった仕事のことを感情労働と言います。
相手との感情のやりとりに、商品としての価値がある仕事と定義されています。

ファストフード店のマニュアルによる作り笑いは、お客さんに良い印象を与えます。でもその一方で、それ以上の個人的なやりとりはしませんよという拒絶のメッセージでもあります。作り笑いと自然な笑顔とは、なんとなく見分けがつきますよね。

 

看護師の感情労働にも、もちろん一般の接客業と同じような一定の距離感は必要です。嫌いな患者さんだからといって、態度に出してはいけませんよね。言葉はもちろん、ノンバーバル(非言語コミュニケーション)でも出さないように気を付けなくてはなりません。

 

でも、感情労働としての「商品としての価値」以上のかかわりがどうしても生まれてしまいます。感情を殺すのがプロだという意見ももっともですが、感情を認めないでいると自分の精神が病んでしまうことも。

 

ケアリングとは、気づかいのこと。感情には感情を持って対応するしかないのです。かといって、自分の感情をむき出しにして良いわけはありません。赤ん坊に対する母親のように、憎みつつも報復せずに報われる可能性を待つことが看護師には求められています。

 

参考文献:田川克巳「よくわかる新人ナースの仕事のしくみ」ぱる出版 2008年


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